肉質等級ってなに?肉の旨さを決めるって本当?

さしの入ったお肉
A5ランクの牛肉というのは、そう滅多に食べることはできませんが、やはりお肉の格付けが高い程値段も高くなるのは当然のことです。ただし、普段高級な牛肉を見慣れていないと、どれがA5ランクでどれがA4ランクなのかといったことも分からないかもしれませんね。ここでは、そんな牛肉の肉質を決める格付け方法や美味しい牛肉が出来上がるまでの育て方などについて詳しくご紹介いたします。

歩留まり等級と肉質等級

牛肉の格付けには歩留まり等級と肉質等級が使われる

牛肉の取引では、格付け評価が行われています。具体的には、肉質等級と歩留まり等級という2つの評価方法が採用されています。そのためこうした格付け等級が高ければ、その分高額で取引が行われることになります。
そこで、まずは歩留まり等級についてですが、生体から皮や骨・内蔵などを取り除いた残った肉を枝肉といいます。この枝肉の割合が大きい程歩留まり等級が高くなり、高いものから順番にABCという評価で表示されるようになっています。

肉質等級について

肉質等級については、脂肪交差・肉の色沢・肉の締まりとキメ・脂肪の色沢と質など全部で4つの項目についての評価が行われるようになっています。そこでまずは脂肪交差についてですが、これは赤身の肉にどれだけ霜降り(サシ)が入っているかということで等級5〜1までの評価があります。
次に肉の色沢は、文字通り肉の色や光沢性についての評価になります。こうした肉質等級の評価方法は、いずれの場合にも機械による判定評価が難しいことから、肉眼による見た目や手で触った際の触感などによって行われています。

肉の旨さを決めるのは脂の融点

脂の融点とは

脂の融点とは、脂肪が溶ける温度のことをいいます。そのため脂肪の融点が低いお肉というのは、口に入れただけで脂肪成分が体温で溶けだすことになります。しかも、お肉に含まれている脂肪成分が口の中で溶けだすと、コーヒーにクリープを入れたようにお肉をまろやかな味に変えてくれます。
おまけに高級ブランド牛になると、赤身の中に細い脂肪繊維が数多くはりまぐらされた霜降りになっています。そのため、脂肪成分の融点が低い上に分厚い脂肪成分のようなくどさもなく程よいまろやかさが口の中に広がるのです。

黒毛和牛と輸入牛との違い

黒毛和牛と輸入牛との違いはいろいろあるかと思いますが、とくにここで取り上げたいのはお肉に含まれている脂肪成分の違いについてです。
とりわけ黒毛和牛が美味しいと評判なのは、脂肪の融点が低いというのが大きな特徴として挙げられます。
例えば、ホルスタインなどの外来種の融点は30度前後であるのに対して、黒毛和牛は25度程であるといわれています。要するに体温よりも低い融点なので、手で触るだけでも脂肪成分が溶け出すということになります。さらに高級ブランド牛として知られている松阪牛の場合には、17度程ともいわれています。美味しいハズです。

脂が旨い肉を作り出すのは寒暖差と飼料

寒暖差による影響

神戸牛や米沢牛など人気の高い黒毛和牛は、いずれも寒暖差の激しい地域で育てられています。例えば米沢牛の産地米沢盆地では、夏は33度冬はマイナス17度にもなるといいます。そんな盆地特有の寒暖差があると、寒い時期には体に脂肪を溜めこんで暖かくなると筋肉を付けて体が大きく成長します。
また、神戸牛の産地但馬地方も同様です。冬の季節には山間部では豪雪に見舞われたり悪天候が続きます。一方、夏になるとフェーン現象で気温が高くなります。さらには、そうした寒暖差のサイクルが短ければ短い程、筋肉成分の中に細かい霜降りが入ってお肉が柔らかくなるといいます。従って但馬地方では、季節による寒暖差どころか昼夜の寒暖差すらも激しいといいます。

飼料へのこだわり

牛の飼料といえば、従来であれば粗飼料といわれる牧草や野草・シバ草などがほとんどでした。こうした飼料は、一度食べたものを吐き戻して噛み直すという牛の反すう機能を正常に保つためにはとても大切な飼料です。しかも繊維質が多いので、牛の胃袋が丈夫になります。
それと同時に、ブランド牛と呼ばれるような高級牛には、脂肪成分を増やしたり早く大きく育てるために農厚飼料や配合飼料と呼ばれる飼料が与えられています。こうした飼料には、トウモロコシやサトウキビ・大豆・脱脂粉乳・魚粉など栄養価の高い飼料が含まれています。

まとめ

お肉の格付け方法や美味しいお肉が出来上がるにはどんな育て方が必要なのかということなどについてご紹介してみました。今度焼き肉を食べる際には、そうしたことも頭の片隅に入れながら食べてみると、その味わいもより深まるのではないでしょうか。