肉の旨さは熟成にあった!熟成肉の楽しみ方

熟成肉
食べ物は、腐りかけがうまい!ということをよくいいます。確かに、腐ってからでは遅すぎるしその腐る手前の状態というのは、甘みや旨味が最高の状態に達している時なのかもしれませんね。とりわけ近頃では、牛肉を腐らせずに熟成させることで、旨味や甘みを引き出すという方法が料理人の間ではよく用いられています。ここではそんな牛肉の熟成方法について、熟成の仕組みや具体的な方法などを詳しくご紹介いたします。

熟成肉ってなんだろう?

熟成肉とは低温で熟成した肉のこと

近年では、食に対するこだわりが強くなってきたため、お肉もすぐに料理をせずに熟成してから料理にするといったお店が多くなってきました。いわば、静かな熟成ブームといえます。ところでこの熟成肉とは、どのような肉をいうのでしょうか?
それは、低温で一定の期間貯蔵しながら熟成をさせたお肉のことをいいます。この熟成肉のメカニズムをもう少し分かりやすく申します。例えば、生き物が死ぬと死後硬直という症状が起こります。その死後硬直状態の牛肉を低温で貯蔵すると、硬直が解かれて再び柔らかい状態になります。さらにその後、牛肉内のタンパク質が分解されてアミノ酸などの旨味成分に変化します。その変化を熟成といいます。

生肉を腐らせるのと熟成肉とは違う

死んだ動物の肉をそのまま放置するとやがて腐ってしまいます。ところが熟成肉の場合には、生肉を腐らせることなく、一定期間熟成させてうまみ成分や甘み成分・香りなどを凝縮させるという料理の前段取りのようなものです。
こうした生肉を熟成させる方法には、現在では様々な方法が行われています。例えば生肉を乾燥させながら熟成させるというドライエイジング、あるいは布などでお肉を包んで乾燥させずに熟成させるというウェットエイジングなどが一般的な熟成方法となっています。

熟成肉の旨さの秘密

熟成肉がブランド牛を勝る?

美味しい牛肉といえば、神戸牛や松阪牛などの高級ブランド牛、あるいはA5・A4ランクの牛肉しかないといった既成概念がありました。ところが今日では、お肉を熟成させることによってかっての高級ブランド牛の味を超える可能性がでてきたのです。

そこで、熟成肉が美味しく感じる大きなポイントについてご紹介します。例えば、温度や湿度管理を行った部屋で一定期間お肉を熟成させると、酵素や微生物の力でタンパク質がアミノ酸に分解されます。

すると、旨味成分が増えて香りもよくなるのです。

熟成肉が美味しくなる仕組み

お肉を熟成させるとどうして美味しくなるのでしょうか?そこで、熟成肉の主流ともいえるドライエイジング方法の仕組みについてご紹介してみたいと思います。例えば、お肉をゆっくりと乾燥させると水分が蒸発してお肉自体の重量も軽くなります。そうなると、それまで水分で薄まっていた味や香りが濃厚になります。
そのため熟成肉の料理を食べた人の感想の中には、味が濃厚だ!という人が多くいらっしゃいます。ただし、どんなお肉でも熟成させればよいというものでもありません。鮮度が落ちやすい鶏肉や豚肉は熟成肉には不向きです。やはりお肉を熟成させるには、牛肉の中でもより高品質な牛肉が一番適しているといえます。

熟成肉ができるまで

ドライエージング法

ドライエージング法とは、アメリカ合衆国で主流となっている熟成方法で牛肉を乾燥させながら熟成させるという方法です。ただし単に牛肉を乾燥させるとはいっても、キチンとした温度や湿度管理がなされていないと牛肉が腐ってしまいます。そのため、温度は、3度〜5度湿度は60%前後というキチンと管理された感想倉庫の中で牛肉を乾燥熟成させます。
しかも、時間の経過と共に牛肉の表面は赤黒く変色してカビも生え始めますが、それらが様々な細菌から牛肉の腐敗を守ってくれます。さらに牛肉の水分が蒸発することで、肉自体が持つ酵素の働きによってタンパク質がアミノ酸に分解されて旨味や甘みが増すようになります。

ウェットエージング法

ウェットエージング法とは、牛肉を真空パックにした状態のまま熟成させるという方法になります。この熟成方法は、日本で主に行われている熟成方法で、牛肉の表面が赤黒く変色したりカビが生えないので、牛肉全部を使用することができるというメリットがあります。
ただし、水分の多い牛肉を真空パックにしてしまうと、水分が表面にあふれ出てきてそれらによって肉の味を損なうというデメリットもあります。

まとめ

熟成肉についてご紹介しました。こうした牛肉の熟成方法をうまく応用すると、例え安い赤身のステーキでも美味しいお肉に変身させることができるということになるのでしょうね。